■キャンディ■
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「あら、ラビ」 「・・・ミランダ」 久しぶりに任務に出ようとしたところで、ばったりミランダと会った。 「これから任務なの?」 ミランダがにこりと笑う。 「そうなんさー」 ラビもにこりと笑い返す。 正直、少し苦手だ。 他愛もない世間話をしながら逃げ出すタイミングを計る。 出来たらあまり一緒に居たくない。 『あなただって仲間でしょう』 そう言って目に涙を溜めていた、あの時のことを思い出してしまうから。 ミランダが悪いわけではないことはわかっている。 彼女は心から自分のことを心配してくれた、それだけだ。 むしろ感謝しなくてはいけないくらいなのに、何処か後ろめたい。 それは『ブックマン』として此方に居るだけなのだ、という自分の負い目から来るものだ。 それがわかっているから、尚のこと一緒に居たくないと思ってしまう。 あの瞳を見ると、不安になってしまうのだ。 本当は、どうしたいのか。 何処に居たいのか。 逃げ腰のラビに気がついたのか、じっと見つめた後、ミランダが言った。 「そうだわ、これをあげる」 持っていたカバンの中から取り出したものをラビの手の上に乗せる。 「・・キャンディ?」 「ええ」 ミランダは笑った。 「アレンくんが元気がない時、とりあえず食べ物があると元気になってくれることがわかったので、最近いつも持ち歩いているの。いつアレンくんと一緒の任務でも大丈夫なように」 アレンの、ため。 優しく笑うミランダに、胸の奥の方が何故かチリと痛む。 手の中のキャンディに視線を落として、ミランダから目を逸らす。 ラビの痛みなぞ知らぬ気にミランダは続けた。
「ラビもこれで元気になってくれたらいいんだけれど」
ラビは顔をあげてミランダを見た。 「・・オレ、元気がないように見えたさ?」 「ええ」 ミランダは頷いた。 「アレンくんと同じ方法じゃ効かないかもしれないけど・・私、他に思いつかなくて・・ごめんなさい」 謝って、さらに続ける。 「でも、甘いものは疲れてる時にいいのよ。だから」 一生懸命なその様子に、ラビは笑った。
あんなに心配するこの瞳を怖がっていたのに 今はただその気持ちが嬉しい。
「ありがたく、貰っとくさ」 ラビがそう言うと、ミランダはほっとしたように笑った。 振り返るとミランダはその場所でまだ見送ってくれていた。 「気を付けてね」 「おう」 ラビはその言葉に手を振って答える。
手の中のキャンディは確かに少し元気をくれた。
END
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ラビミラ
ミランダさんは器用ではないけど
不器用なりに一生懸命な人なので
こうやって少しづつ仲良くなって行ってくれたらイイナ
と思いました。
2009.05.21