■それって■
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今度、写真集が出るんです、と言っていたうららがナッツハウスに見本だといって一冊持ってきた。 見本といってもためし刷りみたいなもので、まだ写真を差し替えたりなんだり、いろいろ作業があるらしい。 いうなれば世に出る前の幻の一冊ってワケだ。 「どれどれ?」 その場に居た私とのぞみ、それからくるみでその写真集を覗き込んで、コレが可愛いだの、これは何処で撮ったんだだのわいわい騒いでいた。 さすがアイドル、やっぱり可愛い。 「水着もあるんだ!」 ページを捲ってのぞみが言った。 「水着はやっぱり恥ずかしかったです」 うららが照れくさそうに笑った。 お仕事とはいえ、カメラマンとか人のいっぱい居る所で水着なんてやっぱ恥ずかしいよねぇ。 でもちゃんとお仕事するうららはえらいと思う。 私みたいにウチの店を手伝ってるのとはちょっと違う。 うららはお仕事して、夢を叶えるために努力して、プリキュアとしても戦って。 とっても頑張ってると思う。 私たちの前では大変だ、なんて顔に出さないけど。 まあ其れに関しちゃ、特に心配もしていないんだけどね。 なんか最近仲良いヒトが居るみたいだし。 「ええーでもホント可愛いよ?」 のぞみはそう言ってさらにページを捲る。 「ありがとうございます」 うららはそう言って頭を下げた。 「何やってるんだ?」 其処へシロップが戻ってきた。 何か配達してきたらしい。 噂をすれば、だ。 なんかこの間のうららのレコーディングのとき、なんかあったらしくってそれからちょっと仲良いんだよね、この二人。 特に二人っきりで仲良くしてるとか、そういうんじゃないけど。 何時の間にやら、うららってばシロップには敬語使ってないし。 まあ其れに気が付いたのはくるみだけど。 「うららの写真集だよ!シロップも一緒に見よう」 シロップに向かって写真集を大きく広げて、のぞみは言った。 「凄く可愛いよ!」 重ねてのぞみが言う。 しかしシロップはちらっと其れを一瞥しただけだった。 「別にそんなの興味ないね」 「ちょっとシロップ!」 くるみが大きな声を出した。 確かにちょっと今の言い方は酷い。 女の子相手なんだからもう少し気を使ったっていい。 シロップはうららのこと気に入ってるんだと思ってたのに。 私もシロップに一言言ってやろうと口を開きかけたら、シロップが言った。
「そんな余所行きの笑い顔より、此処でのぞみたちと笑ってる顔の方がよっぽど可愛い」
う、と私は固まった。 それってそれって・・・ しかし当のうららは嬉しそうににこりと笑って言った。 「ありがとうシロップ!」 いやいや其処礼を言う所? シロップ結構凄いこと言ったんだよ。 もう今の『オレはお前が好きだ!!』って言ったも同然だと思うんだけど、どうなの。 告白だよね今の?! しかしシロップの方もコクったという自覚は無いらしく、多少照れて赤い顔はしているものの普通にうららと喋っている。 くるみの方を見ると同じ思いだったらしく、乾いた笑いを返された。
私も先の長そうな天然たちの行く末を思って苦笑いを返すしかなかった。
END
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りんちゃん視点でシロうら
りんちゃんは突っ込み担当なので。
其れって告白だよねぇ!?というりんちゃんの心の叫びはシロうらに届かない(笑)
プリキュアはボケばっかりでツッコミが大変(笑)
2008.08.02