■幸せを運ぶ■

 

「私の夢は女優になって、観てくれる沢山の人を幸せにすることです」

立ち上がって、うららが言う。

耳にタコが出来るほど聞いたよ、と思いながらもシロップは黙っていた。

それは、上手くいかないときや、落ち込んだときに、自分を叱咤し励ますための言葉でもあると知っていたから。

「今回は駄目だったけど、私また頑張ります」

自分に言い聞かせるようにうららは言って、くるり、と振り返った。

「シロップの運び屋さんのお仕事も、人を幸せにするお仕事だよね」

「は?」

唐突に振られた話題に付いていけずに、間抜けな声が出てしまう。

「メルポに届けられる手紙は、想いの詰まった大切な手紙でしょう?」

「・・ああ」

うららは続ける。

「そんなお手紙を貰ったら、受け取った人は凄く嬉しいと思うの」

「まあ・・そうかもな」

貰った人の気持ちなんてあまり考えたことはなかった。

シロップの気持ちを読んだのか、さらにうららは言う。

「私だってファンの方にお手紙貰ったらとっても嬉しいし、幸せな気持ちになるもの。だからそんなお仕事をしている、シロップは凄いと思うの」

凄い、なんて。

便利屋のように扱われることはあっても、そんなことは言われたことはなかった。

何処かうっとりとうららは言った。

「私もそんな風に人を幸せに出来るようになりたいな」

シロップも立ち上がってうららと並ぶと言った。

 

「なれるさ、うららなら」

 

だってこうやって話してるだけで、こんなに幸せな気持ちになってるヤツがここに一人居るんだから。

 

「ありがとう、シロップ」

うららは嬉しそうに礼を言って頭を下げた。

 

 

END

 

 

 

シロうら

なんかもうラブラブでスイマセン

 

シロップに対してだけは

ですます調の敬語を使わないうららに萌えたv

今後もっと仲良くなっていくイイナ!

 

 

2008.06.02