■仲良し■

 

 

「すみません、私そろそろ行かないといけないので」

「ええ、また明日ね。うららさん」

「はい。失礼します」

うららはぺこりと頭を下げる。

待っていた鷲尾と一緒にナッツハウスを出ようとしたところで、シロップが帰ってきた。

メルポと一緒に、何処かへ届け物をしてきたらしい。

「もう帰るのか?」

「これから、お仕事なの。また明日ね、シロップ」

そう言ってうららは手を振った。

「おう」

シロップも釣られて手を振ろうとしたが、こまちが見ていることに気がついてその手を引っ込める。

「・・・なんだよ」

「うららさんとシロップさんは仲良しなのね」

こまちは嬉しそうに言った。

「別にそういう訳じゃ・・」

「でもうららさん、シロップさんと話すときは私たちに話す時と口調が違うわ」

「口調?」

「私たちには、丁寧な言葉を使うでしょう?」

うららはいつもこまちや皆と話すときには「です」「ます」調で喋る。

他の皆はうららよりも年上だから、丁寧語を使うのだろう。

シロップは、同じ年だから。

其処まで考えてふと気付く。

そういえば、最初はシロップにも皆に対するのと同じような口調で話しかけてきていた。

 

 

いつから、変わった?

 

――――あの、屋上で。

笑うな、と言った後から―――

 

 

「・・・オレが同い年だって知ったからじゃないか?」

「そうかしら」

あの時のことは、なんだか秘密にしておきたくて、誤魔化すようにそう言う。

こまちはそれに納得していないようだったが、それ以上は突っ込んで聞いてはこなかった。

「でも、とてもいいことだと思うの」

「いいこと?」

「ええ」

こまちはにこりと笑って言った。

「うららさんは大人の間でお仕事をしているし、私たちも皆うららさんよりも年上じゃない?」

「ああ」

「どうしても気を使ってしまうところがあると思うのよね」

 

「だから、シロップさんがうららさんと仲良くしてくれるならとっても嬉しいわ」

 

「あ、ああ・・」

シロップは曖昧に返事をした。

満面の笑みを浮かべてそう言うこまちに、多分他意はない。

だが、シロップは自分の中にあるうららに対する自分でも良くわからない『何か』がばれてしまったような気がして気恥ずかしかった。

 

 

 

END

 

 

 

シロうら

仲良しシロうら。

敬語じゃなくなったのが嬉しくて書いた奴を発掘したのでUP

こまちさんはさり気にいろいろちゃんと見てる人だと思います。

 

2009.01.01