■警察の世話になるようなことはせず真っ当に生きよう■
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店の軒先に置かれた縁台に並んで座り、団子を頬張りながら沖田がぼそりと言った。 「そういや、旦那の所のチャイナ娘、海坊主の娘なんですってねィ」 そんなことはもうとっくに知っているだろうに、さも最近知ったかのような言い草が白々しい。 「あー?そうだよ。知らなかったのか?」 銀時も澄ましてそう答える。 「ナニ?何かヘンなこと考えてるか?ちゃんとお父さんの許可を頂いて大事な娘さんをお預かりしているんであって別に疚しいことは何もありませんよ?謂わば銀さんは神楽ちゃんの地球でのお父さんなわけよ?」 「いや別にそういう心配はしてねェですよ。あんな乳臭い小娘」 神楽が居たら誰が乳臭いアルね!と猛烈に突っ込みそうだが、あいにくこの場は銀時と沖田だけだ。 そもそもこの警察官は何故しょっちゅう此処でサボっているのだろう。 人のことは言えないが。 「夜兎族ってのは血を求める種族だって聞いたもんでねィ」 「へーそいつは知らなかった。蚊みたいな種族だな。ああそういやそんな天人いたねぇ」 「あー居ましたねィ」 どちらもかなり白々しい。 その時の騒動のことを思い出したのか沖田は小さく笑った。 「旦那がそういうのを呼んじまうんですかねィ」 別に呼んでいるつもりはない。
両手いっぱいに抱えていたものを、気がつけば全部無くしてしまった。 無くすのが嫌で、もう持たない、と決めたのにまたいつの間にか抱え込んでいる。 今度こそ絶対に無くすまいと必死になっているだけだ。 「・・・まあアレだ、蛾が光に寄ってくるみたいなもん?銀さんってば神々しいオーラを放っちゃってる?」 「オーラの泉ですかい!」 沖田が突っ込んだ。 新八の方が突っ込みとして上だ、とこっそり評価する。 「・・・まあ気をつけてくだせィ」 「ご忠告ありがとう。けどまあウチの神楽ちゃんは品行方正なお嬢様だから何の心配も要らな・・・」 「こーんなところでナニしてるアルか銀ちゃん!!」 最後まで言葉を発する前に噂の神楽が飛び蹴りと共に現れた。 直撃を受けて銀時は後方へ吹っ飛ぶ。 「チャイナ娘」 サド星の王子がいくらか嬉しそうにそう言ったように思うのは気のせいか。 倒れた銀時の上に跨り、神楽は胸倉を掴んでぶんぶんと揺さぶった。 「油売って糖分ばっか摂取してないでサッサと働くネ!そんな男は家から追い出していいとテレビで言ってたアルよ!」 「オレんちだろうが!!ったくロクでもないテレビばっかみてるんじゃねぇよ!!天気予報見ろ天気予報!!」 「天気予報がためになるとも思えねエですけどねい」 「天気予報のお姉さんのファンなんだよ!」 「知ってるアル!」 そこで神楽を追いかけてきたらしい新八がハイハイ、と手を叩いて言った。 「はいはい、収拾つかないからいい加減なとこでテキトーに切り上げてくださいよー」 新八まで来た、ということはまた何か厄介事が起こったのかもしれない。 万事屋銀ちゃんはいつでも大忙しだ。 万事金欠だが。 「あ、冷たいね新八くん。此処はもう少し突っ込んでくれるべきところでしょ」 「そうアルね新八!新八から突っ込みと眼鏡を取ったら何も残らないネ!」 「やかましい!」 「あーそんじゃオレは帰りますや」 騒ぎもなんのその、自分の分の団子はしっかり食べ終わった沖田が立ち上がって言った。 「あーはいはい。真面目に働こうね、お互い」 「警察沙汰になるようなことしねエでくだせえよー」 余計なお世話だ、不良警察官。
「アンタの世話には絶対ならないよ」
銀時は沖田の後姿にひらひらと手を振ってみせた。
END
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銀神
で、ちょっと沖→神みたいな?(^^ゞ
銀さんは神楽ちゃんを渡しませんよ宣言みたいな?
でも多分本人無自覚(笑)
沖田の口調が難しいかったです。
いずれ沖神も書きたいです(^^ゞ
2007.04.30